百人一首(歌)

百一007)あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも

天の原 ふりさけ見れば   春日なる     三笠の山に いでし月かも 阿倍仲麻呂(あべのなかまろ) aka.安倍仲麿 男性(698-770) 『古今集』羈旅・四〇六 Among friends I made with [...]

百一011)わたのはら やそしまかけて こぎいでぬと ひとにはつげよ あまのつりぶね

わたの原 八十島かけて   漕ぎ出でぬと     人には告げよ 海人の釣り舟 小野篁(をののたかむら) aka.参議篁(さんぎたかむら) 男性(802-853) 『古今集』羈旅・四〇七 For myriads of is [...]

百一015)きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ

君がため 春の野にいでて   若菜摘む     わが衣手に 雪は降りつつ 光孝天皇(くゎうかうてんわう) 男性(830-887) 『古今集』春上・二一 Out in the field I pick up spring [...]

百一021)いまこむと いひしばかりに ながつきの ありあけのつき をまちいでつるかな

いま来むと いひしばかりに   長月の     有り明けの月を 待ちいでつるかな 素性法師(そせいほふし) 男性(?-c.910) 『古今集』恋四・六九一 “I won’t take long,& [...]

百一026)をぐらやま みねのもみぢば こころあらば いまひとたびの みゆきまたなむ

小倉山 峰のもみぢ葉   心あらば     今ひとたびの 行幸待たなむ 藤原忠平(ふぢはらのただひら) aka.貞信公(ていしんこう) 男性(880-949) 『拾遺集』雑秋・一一二八 Leaves, have grac [...]

百一030)ありあけの つれなくみえし わかれより あかつきばかり うきものはなし

有明の つれなく見えし   別れより     暁ばかり 憂きものはなし 壬生忠岑(みぶのただみね) 男性(c.860-c.920) 『古今集』恋三・六二五 Moon in the morn as vacant as my [...]

百一031)あさぼらけ ありあけのつきと みるまでに よしののさとに ふれるしらゆき

朝ぼらけ 有り明けの月と   見るまでに     吉野の里に 降れる白雪 坂上是則(さかのうへのこれのり) 男性(?-930) 『古今集』冬・三三二 Faintly white in hazy morning air&# [...]

百一032)やまがはに かぜのかけたる しがらみは ながれもあへぬ もみぢなりけり

山川に 風のかけたる   しがらみは     流れもあへぬ 紅葉なりけり 春道列樹(はるみちのつらき) 男性(?-920) 『古今集』秋下・三〇三 Who in such deep mountains put poles [...]

百一038)わすらるる みをばおもはず ちかひてし ひとのいのちの をしくもあるかな

忘らるる 身をば思はず   誓ひてし     人の命の 惜しくもあるかな 右近(うこん) 女性(歌合せ参加記録あり=960-966) 『拾遺集』恋四・八七〇 How was I to know I’d be [...]

百一043)あひみての のちのこころに くらぶれば むかしはものを おもはざりけり

逢ひ見ての 後の心に   くらぶれば     昔は物を 思はざりけり 藤原敦忠(ふぢはらのあつただ) aka.権中納言敦忠(ごんちゅうなごんあつただ) 男性(906-943) 『拾遺集』恋二・七一〇 The life I [...]

百一045)あはれとも いふべきひとは おもほえで みのいたづらに なりぬべきかな

あはれとも 言ふべき人は   思ほえで     身のいたづらに なりぬべきかな 藤原伊尹(ふぢはらのこれただ/これまさ) aka.謙徳公(けんとくこう) 男性(924-972) 『拾遺集』恋五・九五〇 No one co [...]

百一050)きみがため をしからざりし いのちさへ ながくもがなと おもひけるかな

君がため 惜しからざりし   命さへ     長くもがなと 思ひけるかな 藤原義孝(ふぢはらのよしたか) 男性(954-974) 『後拾遺集』恋二・六六九 A weary meaningless life that us [...]

百一052)あけぬれば くるるものとは しりながら なほうらめしき あさぼらけかな

明けぬれば 暮るるものとは   知りながら     なほ恨めしき 朝ぼらけかな 藤原道信(ふぢはらのみちのぶ) aka.藤原道信朝臣(ふぢはらのみちのぶあそん) 男性(972-994) 『後拾遺集』恋二・六七二 It&# [...]

百一054)わすれじの ゆくすゑまでは かたければ けふをかぎりの いのちともがな

忘れじの 行く末までは   かたければ     今日を限りの 命ともがな 高内侍(かうのないし) aka.儀同三司母(ぎどうさんしのはは) 女性(?-996) 『新古今集』恋三・一一四九 I wish you’ [...]

百一056)あらざらむ このよのほかの おもひでに いまひとたびの あふこともがな

あらざらむ この世のほかの   思ひ出に     いまひとたびの 逢ふこともがな 和泉式部(いづみしきぶ) 女性(c.978-?・・・1027以降記録なし) 『後拾遺集』恋三・七六三 In memory of this [...]

百一063)いまはただ おもひたえなむ とばかりを ひとづてならで いふよしもがな

今はただ 思ひ絶えなむ   とばかりを     人づてならで 言ふよしもがな 藤原道雅(ふぢはらのみちまさ) aka.左京大夫道雅(さきゃうのだいぶみちまさ) 男性(992-1054) 『後拾遺集』恋三・七五〇 Afte [...]

百一064)あさぼらけ うぢのかはぎり たえだえに あらはれわたる せぜのあじろぎ

朝ぼらけ 宇治の川霧   たえだえに     あらはれわたる 瀬々の網代木 藤原定頼(ふぢはらのさだより) aka.権中納言定頼(ごんちゅうなごんさだより) 男性(995-1045) 『千載集』冬・四二〇 As the [...]

百一066)もろともに あはれとおもへ やまざくら はなよりほかに しるひともなし

もろともに あはれと思へ   山桜     花よりほかに 知る人もなし 行尊(ぎゃうそん) aka.前大僧正行尊(さきのだいそうじゃうぎゃうそん) 男性(1055-1135) 『金葉集』雑上・五二一 Let’ [...]

百一068)こころにも あらでうきよに ながらへば こひしかるべき よはのつきかな

心にも あらでうき世に   ながらへば     恋しかるべき 夜半の月かな 三条天皇(さんでうてんわう) aka.三条院(さんでういん) 男性(976-1017) 『後拾遺集』雑一・八六〇 If my life last [...]

百一070)さびしさに やどをたちいでて ながむれば いづこもおなじ あきのゆふぐれ

さびしさに 宿を立ち出でて   ながむれば     いづこも同じ 秋の夕暮れ 良暹法師(りゃうぜんほふし) 男性(c.1000-c.1065) 『後拾遺集』秋上・三三三 Sadness filled me up out [...]

百一073)たかさごの をのへのさくら さきにけり とやまのかすみ たたずもあらなむ

高砂の 尾の上の桜   咲きにけり     外山の霞 たたずもあらなむ 大江匡房(おほえのまさふさ) aka.前中納言匡房(さきのちゅうなごんまさふさ) 男性(1041-1111) 『後拾遺集』春上・一二〇 On the [...]

百一074)うかりける ひとをはつせの やまおろしよ はげしかれとは いのらぬものを

憂かりける 人を初瀬の   山おろしよ     はげしかれとは 祈らぬものを 源俊頼(みなもとのとしより) aka.源俊頼朝臣(みなもとのとしよりあそん) 男性(1055-1129) 『千載集』恋二・七〇八 A crue [...]

百一079)あきかぜに たなびくくもの たえまより もれいづるつきの かげのさやけさ

秋風に たなびく雲の   絶え間より     もれ出づる月の 影のさやけさ 藤原顕輔(ふぢはらのあきすけ) aka.左京大夫顕輔(さきゃうのだいぶあきすけ) 男性(1090-1155) 『新古今集』秋上・四一三 Slee [...]

百一087)むらさめの つゆもまだひぬ まきのはに きりたちのぼる あきのゆふぐれ

村雨の 露もまだ干ぬ   槇の葉に     霧立ちのぼる 秋の夕暮れ 寂蓮法師(じゃくれんほふし) 男性(c.1139-1202) 『新古今集』秋下・四九一 Abrupt rain from the sky still [...]

百一099)ひともをし ひともうらめし あぢきなく  よをおもふゆゑに ものおもふみは

人もをし 人もうらめし   あぢきなく     世を思ふゆゑに 物思ふ身は 後鳥羽天皇(ごとばてんわう) aka.後鳥羽院(ごとばゐん) 男性(1180-1239) 『続後撰集』雑中・一二〇二 To love, to h [...]