2011, 3/16
GJG02_001)今回の震災の二大被災地福島&茨城は、古来農地だった平坦な土地を、農業に見切りを付け海に面した港湾の利を頼りに製造業の礎石とした二大県。その「日本の工場」を津波が洗い流したのを天啓扱いすれば亡くなった人々に失礼だが、天災に積極的意味を与えねば彼らも浮かばれまい。
GJG02_002)古い日本の稼ぎ頭だった自動車やハイテク工業品の製造現場として土地と地元民を供出することで身を立てる経済システムの再建は(一部は必要だろうが)、東北や茨城、そして日本に、真の未来をもたらさない。巨額の再建資金のハンディキャップ背負って中国と戦っても、負ける。
GJG02_003)工場を失ったのみならず、工場を動かす動力源の原子力発電を(恐らくは恒常的に)失うことになった日本は、自動車のような商品単価の高い製造業への依拠は(少なくとも従来通りには)不可能だという現実を厳粛に受け止め、新たな稼ぎ方、あるいは生き方を、考えねばなるまい。
GJG02_004)今回の原発事故がもたらした「炉心溶融と放射能拡散の恐怖」&「広域に渡る計画停電」は、いかに問題意識希薄な日本人にも、「被爆の恐怖を飲み込んでの原発依存」が嫌なら「従来型の野放図な電力消費型産業&生活構造」を諦めなさい、という厳しい二者択一を否応なく突き付ける。
GJG02_005)世界に類を見ぬ計画停電の日々は、省エネだのエコだのの御題目の空疎さと抜本的な生活改革の必要性を日本人に痛感させるだろう。今ある電力を多少節約しても無駄だ。新たな電力を創るか、電力依存度を革命的に下げるか、恐怖に耐えて原発新造を急ぐか。この難題を解かねばならぬ。
GJG02_006)「大量のエネルギーが必要→まかなうには原子力発電しかない→危険はないと信じて原発多用して産業&生活の基盤とする」:民意を無視しても許されるほどの賢慮を自負する官界が日本に被せ続けてきたこの構図を、日本人はもう許すまいし、「腐れ頭の賢慮」をも誰も信じないだろう。
GJG02_007)原発への依存を今後も続けるなら「安全性を今以上に引き上げるだけ」で済むから、新エネルギー開発はもとより、恒常的節電モードを日本人全般に強いるより遙かに容易で現実的だ。が、その決定は「腐れ頭の上層部」ではなく、日本人全体の国民投票等により行なわれるべきだろう。
GJG02_008)「民意」がメディアや政治屋の我田引水の空念仏であり続けた日本に、今後のこの国&自分達全員の生き様の設計図を思い描く全国民レベルでの問題意識を呼び起こすなら、「東北関東大震災」は災い転じて福と成すの好例となろう;が、たったそれだけじゃ死者・被災者は浮かばれない。
GJG02_009)「大量のエネルギーが欲しい→原発しかない」の図と並んでいま再考すべきは、「大金が欲しい→ボロ儲け商売しかない」の古い発想だろう。発想の逆転で浮上する「原発を必要とせぬエネルギー消費生活」&「大金を必要とせぬ経済生活」の新たな可能性を、無視しちまっていいのかい?
GJG02_010)エネルギーに対する改革は1)消費者の意識的省エネ2)低消費電力機器開発3)新電力源開発の順で難しくなる。うち、意志的節電努力は、省エネ機材や新電力開発までの「つなぎ」。それ以降は恒常的&漸増的浪費生活に戻り、個人の努力で劇的に落とすのは、社会構造的に難しい。
GJG02_011)無限の収入増を求める経済構造への対処は1)消費を上回る収入を得る2)低収入で賄える低消費水準に抑える;だが、震災前に既に疲弊していた「増収+消費増の無限上昇構造」は、減収や失業で消費活力を失う多数の日本人を無視した一部特権階層限定の砂上の楼閣、崩壊は自明の理。
GJG02_012)被雇用者が「企業から給料を貰い、その金を消費者の立場で企業に還元し、またそれを企業から給料として貰い・・・」の金銭循環が前提の経済構造は(消滅せずとも)致死的に疲弊し、金銭循環構造から弾き出された「貧乏人」を思いやる余力も喪失し、貧者の怨恨対象となりかねない。
GJG02_013)疲弊した日本の経済活力を、弱肉強食・抜け駆け御免の旧来型競争原理で日本人どうし奪い合うなら、それは無様な地獄図。被災地の苦境への想像力を欠いた便乗売名型ツイッター投稿や関東以南の物資買い溜め騒ぎとは比較にならぬ醜悪さが、日本人の民族性として固着することになる。
GJG02_014)今の日本の「腐れ頭」は旧態依然の弱肉強食原理への依拠を止められない。「復旧」以外のゴールを思い描く能力もなかろうし、たとえ転進を決めてもしばらくは惰性で旧コースを突き進むしかないのが巨大経済船団の弱点なので、日本人同士のムシリ合い地獄図は、当面、避けられまい。
GJG02_015)弱肉強食抜け駆け経済の枠組みから弾き出された大多数の貧者を度外視した一部金持ち相手の一攫千金商売に固執する連中を尻目に、貧乏な「浮遊消費者」は、大地に根を下ろした「富裕生活者」としての独自の生存様態への転進を強いられる。これは、災い転じて福と成す明るい未来像。
GJG02_016)消費は生活の必須要件だが、金銭は消費の全てに必須ではない。生活を構成する消費を、金銭の媒介を必要とするもの/しないものに分類し、金銭必須消費を賄うに十分な収入のみを旧態依然の貨幣経済の枠組みから稼いだら、それ以外は悠々と「消費貧者/生活長者」の道を歩めばいい。
GJG02_017)「浮遊消費者」でも「富裕生活者」たり得る条件とは何か?それを知るには「金銭の消費」がもたらす幸福感の正体と限界を知り「貨幣経済枠外生活」がどの程度の窮乏感または逆に充足感をもたらすかを考えるのが第一歩だが、その話は後回し。少し、日本人そのものについて、書く。
GJG02_018)これを俺が書いてる今は2011年3月16日。灯油も乏しい避難所で震えてる人達がこれを読んでる筈もないが、俺はこれを、主に東北でひどい目に遭った人達のために書いている。関東以南の非被災民はどうせこの文章を、よくある「破滅期待の黙示録」としか受け止めない筈だから。
GJG02_019)16年前の阪神淡路大震災を巡るメディアの空騒ぎがオウム真理教のサリン騒動で一気にしぼんだ時の怒りを、俺は一生忘れない。信頼できる募金箱求めて出向いた郵便局で強制された現金書留並みの七面倒臭い事務手続(受け手側も同じ筈)への落胆も忘れない。今回は、どうだったか?
GJG02_020)ここ数日被災地以外で横行した「がんばれ」「すごいぞ」式の自己陶酔ツイッターを、地震と津波の天災の恐怖と乏しい情報&物資の人災への怒りの中で一生消えないトラウマを負った被災者達が見た時に、素直に喜べるとは俺には思えない。だから俺は彼らの応援のために、これを書く。
GJG02_021)今この時期に原発事故を前に「それ見たことか!」と得意顔の反原発論者や #jishin #helpforjapan #prayforjapanのタグ並べて内容皆無の自己宣伝tweet垂れ流す連中を、俺は信じない。俺が信じるのは他者の苦しみに共感できる人々だけだ。
GJG02_022)自分じゃどう思ってるか知らないが、経済的余波が自分を直撃するその時まで「東北関東」大震災を対岸の火事と感じたがってる=安直な「復旧」を望む類の日本人を、俺は信じない。俺が今信じるのは、関東以北の被災者と、彼らに共感できる人だけ。彼らのために、俺はこれを書く。
GJG02_023)残念だが、被災者以外の日本人の多くは、震災後じわじわ寄せ来る経済的苦境に自分も首まで浸かってるのに遅ればせながら気付いた時点で、被災者の苦難への共感どころじゃなくなる;ので、被災者の立ち直りは(金銭支援以外)自助努力への丸投げだから、指針は自分で書くしかない。
GJG02_024)ムシリ合い経済ゲームのパイが小さくなった以上、多くの日本人は他者排撃に今まで以上に必死になるだろうが、勝手にやらせりゃいい。消費貧者と蔑まれつつ、生活長者として、金銭亡者の連中を哀れんで、より良い生き方を模索すればいい:邪魔さえされねば、外野はほっとけばいい。
GJG02_025)昨今日本のバカメディアが持て囃す「セレブ」だの「肉食系」だのが日本人の国民性にいかにそぐわぬものか、ここ数日の日本人全般の行動を見れば一目瞭然だ。食肉獣には暴動と掠奪の絶好機に、整然と徒歩で帰宅し、節電し、計画停電にも耐えてる日本人は、草食群生動物そのものだ。
GJG02_026)草食動物が肉食動物の真似しても、生きた獲物殺して生肉喰らう蛮勇なんざ発揮できるもんか!既に誰かに殺された死肉に群がるゴミ漁り動物に終わるのがオチ:それがバブル以降の醜い日本人の正体;なら、心優しい弱い草食獣らしく、仲良くまとまって生きる道を探すべきじゃないか?
GJG02_027)草食獣の群れの中で肉食獣気取りたがるケチなゴミ漁り野郎は、当面は経済的「死に体」を余儀なくされる今後の日本で、むしろ増殖するだろう。連中のその醜悪さも、群生草食系の「生活長者」を目指すべき更なる理由になる:その群れの主役(あるいは脇役の群れ)は、東北の民だよ。
GJG02_028)メディアも大方の日本人も、早く「震災は終わった」と思い込みたがる心理と、自分自身の経済生活の苦境によって、遠からず被災者のことを忘れるだろう。外れれば嬉しい予言だが、「弱者」に対する日本人の同情心に過度の期待は持てない;彼らが優しいのは「同類」に対してだけだ。
GJG02_029)3/16の時点でアメリカのCNNは「地震と津波で国内主要工場地帯を失い、<核爆発>(←彼らは実際こう報道している)で観光客と国際信用を失い、電力の<3分の1以上>(←実際には4分の1以下)を失った」として日本悲観論を煽っている。これが、海外の現実の反応なのだ。
GJG02_030)日本人と違い、欧米人種は根っからの「食肉獣」。今この時期の日本への人道支援は本当に有り難いが、震災後ボロボロになった日本への諸外国からの作用の多くは、「弱い獣」に群がる弱肉強食競争原理一色に染まっているだろう。無闇な反発や拒絶は愚かだが、賢慮を欠けば亡国だ。
GJG02_031)震災後の国政が諸外国からの好意的/打算的圧力をどう捌いて行くかは大問題だが、俺のここでの提案は、国策レベルで広範に実現されることはない;どころか、誰一人読む人さえないかもしれない。が、それでも俺はこれを書く:早晩日本に忘れられる被災者に向けた建設的提言として。
GJG02_032)無論、東北の、関東の、ひどい目に遭った人達を、日本の仲間の多くは(経済学的ゴミ漁り人種以外は)見捨てようとは思わない筈だ。が、余裕に乏しい彼らの善意には頼らずに、自らの手で自らの未来を切り開く気概を持ってほしい。群生草食日本人が後から後から群がるような未来を。
声