2011, 3/23
GJG09_001)ブータン王国・・・そのユーモラスな響きは幼少期から耳にこびりついて離れなかったが、今回の震災を機に、死ぬまで忘れぬ名になりそうだ。国の大きさは日本の九州ほど、国民の平均月収3万円強;だけど幸福度は世界一かもしれない―他人の不幸が何より嫌いな人達の集まりだから。
GJG09_002)苦しむ日本に、国民一人あたり年収約5千ドルのブータンから、百万ドルの義援金が贈られてきた・・・だが、彼らへの感謝を表わすのにこんな金銭換算ほど無礼で不似合いなやり方はない:彼らは「金より幸福」が国是の国なのに・・・結局俺達、そんな尺度でしか物事を計れないんだ。
GJG09_003)ブータン前国王は「国民総幸福量」なる尺度を提唱した。国民総生産は世界153位だが、経済的モノサシに拠らぬ幸福度を高める努力を国を挙げて行なおうとするこの国の値打ちは、同国に暮らす人々の生活実感を通してしか計れない。成否の程は知らぬが、その志の尊さは輝いている。
GJG09_004)日本は1960年代半ばに農業支援でブータンと友達になった。昭和天皇の崩御の際は、日本の経済援助目当ての弔問外交飛び交う中、ブータン国王は大喪の礼に出ただけで経済の話は一切せず静かに帰国;国内で1ヶ月もの間喪に服した。わかるだろ、金とは違う価値を求める国なんだ。
GJG09_005)まばゆいね、ブータン。けど、俺達に誉められても彼らは多分言うだろう「当たり前のことしてるだけ」って。眩しい人達は皆そうさ―「自分のやるべき事してるだけ」―ただ、それで満足なんだ。経済学的食肉獣も「やるべき事してるだけ」だけど、満足を知らぬ点が、致命的に、違う。
GJG09_006)ブータンは仏教国で地政学的にインドや中国との関係が大変な点、チベットそっくり。市場経済競争原理導入後の中国からは冬虫夏草狩り違法越境が頻発して苦しんでるらしいが、国防費は13億円強。「剣より愛」の彼らの生存、今の世界は、守れるのかな?・・・否、守らなきゃ、ね!
GJG09_007)俺、今回の震災前から、今後の世界の理想像の一つとして、ブータンのことがずっと気になってたんだ;けど、彼らの幸福度は彼らにしかわからない。だから、彼らへの賞賛は結局、自分の心の理想像を彼らに勝手に投影する鏡映しの営みでしかないんで、手放しの賞賛だけは遠慮しとく。
GJG09_008)ブータンがたとえ理想郷だったとしても、人類が楽園を失うには、一匹のヘビが一人の女に一個の禁断の木の実を食べろと唆すだけでいいんだからね(旧約聖書の書き手の冷徹な人間観察の冴えには毎度溜息が出る)。市場原理に汚された中国の毒林檎、国民全員が拒むのは、大変だろう。
GJG09_009) 「国民総生産より国民総幸福量」が思い起こさせるもう一つの国は、キューバ。「カストロの国」と言えば西側にはいかにも聞こえが悪いが、「チェ・ゲバラの理想郷」と言えば若者の心には良い響きだろ?医療・教育・文化の国策遂行努力で、あの国の幸福度も相当なもの(だった)。
GJG09_010)自分の裏庭に出来た社会主義国家への経済制裁を1961年以来アメリカが続けてる上に、91年のソビエト崩壊で支援は途絶、それでも何とか「楽園」維持しようと頑張るこの国に対し、アメリカは「毒林檎送り込む蛇」役;だけど責めても仕方ない:彼らは「やるべき事してるだけ」。
GJG09_011)この俺も含め、人々が社会主義を毛嫌いする理由は、「一部資本家への富の偏在」へのマルクスの義憤に発する理想郷創出計画に従って革命起こして作り変えた国が、結局「一部高級官僚への富と特権の偏在」に化けちまい、「官僚潤すために働くのは嫌!」の気分が国力衰退を招くから。
GJG09_012)一部特権階層への富の偏在問題さえ解決できれば、社会主義だろうが資本主義だろうがOK、という当たり前の真理に鑑みれば、一部資本家への「富の偏在」問題も解決できぬアメリカが、大衆への「幸福の遍在」に相当程度成功したキューバ潰しに躍起になる図式は・・・君、どう思う?
GJG09_013)俺はアメリカ人は大好きだが、今のアメリカは大嫌いだ・・・けど、アメリカ人には今のアメリカをより良く変える力があると信じてる。日本の国は好きだけど「日本人には今の日本を変える力がある」と信じるのは難しくて複雑なんだけど・・・とにかく東北だけは変わるしかないんだ。
GJG09_014)「一部階層への富や特権の偏在」への大衆の不満が(妥当なものか過当なものかはさておき)ネット発の燎原の火となって世界中の政権を揺さぶっている今は、これへの反動として「特権階層」が露骨に強圧的になるか、反省して「幸福の遍在」を目指すかの、人類史上の分岐点なんだ。
GJG09_015)俺が「今のアメリカは嫌いだがアメリカ人は大好き」な理由は、今までの自分の過ちを悟ったら、悔い改めて新生を目指す誠実さと、新生の成功を信じて闘う根性があるからだ。過ちに頬被りする連中を押し切って新世界切り開く理想家達が大勢頑張ってくれる強い国、それがアメリカだ。
GJG09_016)巨大食肉獣国家としてのアメリカは当面、その弱肉強食の生き様を変えられない;が、永遠に変われない訳じゃない。裏庭のキューバじゃ刺激的すぎ、遙かなブータンじゃ疎遠すぎる、「富の偏在→幸福の遍在」の実験を、気の好い外国の人達も巻き込んで、日本の東北で成功させようぜ!
GJG09_017)アジア・アメリカとの政治・経済・地理・歴史的に絶妙な立ち位置、民族・宗教に起因する不平等感の薄さ、世界三位の経済力、人類未曾有の大災厄と、世界に知れ渡った驚異的忍従と互助精神の強さ・・・日本の東北が、ブータンやキューバの真の友になれる素地は、世界一じゃないか!
GJG09_018)欧州と南米の代表クラブが激突するサッカー世界一の栄冠は、どちらの大陸で開いても喧嘩になるから、日本の「トヨタカップ」で決定するだろ?「富の偏在」の副産物を生む貨幣経済と「幸福の遍在」を求めるキューバ・ブータン型実験の折り合いは、「東北スキーム」で見極めるんだ!
GJG09_019)国民の平均年収が42万円のブータンからの義援金百万ドルは、この国のGDPの約三倍の100億ドル以上もの個人資産を誇るアメリカ人女優サンドラ・ブロックからの百万ドルの寄付とは、価値が違う。後者をどうこう言うわけじゃない;新しい価値判断の尺度が必要だ、ってことさ。
GJG09_020)マイクロソフトの創始者として巨万の富を稼いだビル・ゲイツの名は君も知ってるね?じゃ、ティム・バーナーズ・リーは?人類への貢献度じゃ後者の方が圧倒的に上だぜ:HTMLとWWWつまりインターネットを創って「人類社会のために無償公開」した人だからね(知ってたかい?)
GJG09_021)俺が神様なら、ティム・バーナーズ・リーの1ドルにはビル・ゲイツの百万ドル分の価値を与えてやるけど、実際には「金」は絶対的に平等な交換価値:聖者の1ドルも泥棒の1ドルも価値は同じ。理由は単純:稼ぎ主の価値に応じての「変動相場制」は、面倒臭すぎてダメ、ってことさ。
GJG09_022)だが、ちょっと待てよ:WWWの世界は超絶的高速計算を誇るコンピュータが形成する電脳世界だから、「ティム・バーナーズ・リーの価値=ビル・ゲイツの価値の百万倍」という計算式組み込んどけば「貨幣価値の変動相場制」は可能だろ?問題は「計算式創る気がある/なし」だけだ。
GJG09_023)HTMLとWWW創って人類のために無料で公開してくれたティム・バーナーズ・リーは、WEB世界で手に入るあらゆる有料サービス使い倒しても使い切れぬほどの巨万の「WEB通貨価値」を持つ筈だ。けど不公平感を抱く必要はない。彼ほどの偉人は、馬鹿な浪費はまずしないから。
GJG09_024)金持ちの浪費は「自分に集中した富を散財して社会に還元」する営みなんだ。巨額の寄付金も豪邸建築も乱痴気パーティーも「貨幣循環の義務遂行」なんだよ。その金の流れを「国任せでやる社会主義」は信用できないから、金持ちが各自自主的に垂れ流してる訳さ。人類って、悠長だね。
GJG09_025)「WEB通貨価値」は、一般の「金」と違って「個人別相対価値」と同時に「個人当人限り有効の非譲渡性価値」として公開する。自分の必要分だけ使ったら、後は取っておけばいい。残余分の多さが即「みんなの認めた個人価値の高さ」なんだから、好んで浪費する奴、いると思うかい?
GJG09_026)これまでの人類の「金」の問題点は、「他人から奪い取っても使える」から略奪が絶えないことと、「使わないと意味がない」から浪費を促進する副作用があること。「個人別相対価値としての非譲渡性WEB通貨」は、多くの人々に「分相応の消費生活」を再確認させる好機になる筈だ。
GJG09_027)幸福度の上限とされる「年収650万円の壁」の向こう側で「金の奴隷」の経済生活続けるのは愚かか?・・・キューバやブータンの実験を日本人が「いっせいのせ!」で演じることはあり得ないから、やはりこれは「東北スキーム」が先鞭付けるしかない:それも、まず、WEBからだ。
GJG09_028)WEB世界には、高い価値ある内容満載の優良サイトが無料で公開されてる一方で、金払うに値せぬ分不相応な有料サイトもあるチグハグな現実がある。「誰もが何かしら口実つけて他人から金取って稼げばいい」なんて旧式経済のいびつさ、WEB世界から見直して行くべきじゃないか?
GJG09_029)価値ある情報を無料公開するWEBサイトの現状唯一の通貨収入源は「WEB広告」のみ。だが、こんな間接的な形じゃなく、「利用者がいる=価値がある」ということだから、利用者から「通貨」を分捕るんじゃなく、利用自体が「価値通貨」を直接発行する仕組みがいいと思わないか?
GJG09_030)「1クリック=*円」のWEB広告の計算式より遙かに高度で有益で夢のある「WEB通貨価値計算式」に組み込むべき変数の腹案は、俺にも色々あるけれど・・・俺は「書く」愉しみだけで満腹できるクチだから、算術計算の枠組み創りは、東北のみんなでわいわい楽しくやってくれよ。
GJG09_031)ただ一点、「言い出しっぺの特権」を許してくれるなら、命名権だけ、俺にくれないか。「WEB価値通貨」とか「相対通貨」とかの呼び名はややこしいから、「Hopie:ホーピィ」なんてどうだろう?「希望の通貨」の意味もあるけど、例のホピ族:Hopiへの俺達の回答として。
GJG09_032)「平和の民」を意味するホピ族はアメリカ先住民。千年昔に神に導かれてアリゾナに移り住んだマヤ文明の末裔だという。彼らが受け継いだ神からの預言の一つが「物欲で均衡を失った世界は、このままでは滅ぶ/正しい選択を行なえば道は開ける」というもの:したいよな、正しい選択。
GJG09_033)マヤ文明のカレンダーが、来年=2012年12月23日で終わってることが「人類滅亡の予言」として騒がれてるけど、「金の奴隷」の古い人類の生き様の終わりとしてなら、「希望の予言」に転じることも出来る嬉しい余白だろ?書こうぜ、日本の東北から、新たな人類のカレンダー!
声