百一037)しらつゆに かぜのふきしく あきののは つらぬきとめぬ たまぞちりける


白露に 風の吹きしく
  秋の野は
    つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける

文屋朝康(ふんやのあさやす)
男性(官歴あり=892-902)
『後撰集』秋中・三〇八

Dewy pearls on leaves of fall
Precariously waving in blowing winds.
Some shine on as twinkling gems,
Others break apart as watery fireworks.

秋の野山の草葉の上に、真珠の首飾りのような白い朝露が、
しきりに吹き付ける風に耐え、ゆらゆら揺れつつ光っている
・・・かと思えば、首飾りを貫き止める紐が切れたように、
ぱっと散りこぼれ、一瞬の輝きを残して宙に消えてしまった
・・・光るも玉、散るも華・・・
儚き自然の束の間の美の情景であった。

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