百一085)よもすがら ものおもふころは あけやらで ねやのひまさへ つれなかりけり


夜もすがら 物思ふころは
  明けやらで
    閨のひまさへ つれなかりけり

俊恵法師(しゅんゑほふし)
男性(1113-c.1191)
『千載集』恋二・七六六

Sleepless night without you in sight
Spent alone along with wistful sighs
Scarcely breaks into merciful morn…
Should I have to mourn for its desertion, too?

更け行く夜の中、
来てもくれないあの人のことを想いつつ、
一人、なすこともない寝室で持て余す長い夜は、
「もう早く終わって。朝になってしまって」と
じりじりする思いで過ごすのに、
なかなか夜明けは来てくれなくて、
もちろんあなたも来てくれなくて、
板戸の隙間から漏れ来るはずの朝の光さえ、
いつになったら来てくれるのかしら、と、
その薄情さに文句を言いたい気分になるもの。

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