伊勢物語033)こもり江

伊勢物語033)こもり江
 昔、男、津の国、菟原の郡に通ひける女、このたび行きては、または来じと思へるけしきなれば、男、
  葦辺より満ちくる潮のいやましに君に心を思ひますかな  
返し、
  こもり江に思ふ心をいかでかは舟さす棹のさしてしるべき  
ゐなか人のことにては、よしや、あしや。
以下、アンチョコ現代語訳・・・作った人は→之人冗悟(Noto Jaugo) of http://fusaugatari.com/
現代日本語訳

伊勢物語033)こもり江
 その昔、一人の男が、津の国のむばら郡の地を訪ねて男女関係を結んでいた一人の女が「この男は、今回帰ったら、二度と私を訪ねて来るつもりはないのだろう」と思っているらしい様子なので、男は、次のような歌を詠んでやった。
  葦の生い茂る浅瀬から潮が満ちてくる気配にも似て、私のあなたを想う愛情は、いや増しに高まるばかりですよ  
これに対する女の返歌は、次のようなものだった。
  隠れて見えない入り江のように、私にはあなたの心はよくわかりません。船漕ぐ船頭さんなら川底に棹さして水の深さを知ることもできるでしょうけど、あなたの心ざしの深さを私が知るにはどうしたらよいのでしょう・・・「あぁ、やっぱりそうだった、この人は私を愛してくれてたんだわ」と私が実感するためには、あなたのサオ(男根)が私の隠れた入り江(女性器)にさされる体験が、また必要だと思うんですけど  
さてこの歌、都会風の洗練を欠く田舎の人の作としては、良し(葦)というべきか、悪し(蘆)というべきか。

現代語訳著作者=之人冗悟(のとじゃうご)・・・(C)2011http://fusaugatari.com/

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