宇治拾遺物語(巻八 一)099大膳大夫以長前駆の間の事

 これも今は昔、橘大膳亮大夫以長といふ蔵人の五位ありけり。法勝寺千僧供養に、鳥羽院御幸ありけるに、宇治左大臣参り給ひけり。さきに、公卿の車行きけり。しりより左府参り給ひければ、車をおさへてありければ、御前の随身おりて通りContinue reading… 宇治拾遺物語(巻八 一)099大膳大夫以長前駆の間の事

宇治拾遺物語(巻十二 二)138提婆菩薩、龍樹菩薩の許に参る事

 昔、西天竺に龍樹菩薩と申す上人まします。智恵甚深なり。また、中天竺に提婆菩薩と申す上人、龍樹の智恵深きよしを聞き給ひて、西天竺に行き向ひて、門外にたちて、案内を申さんとし給ふ所に、御弟子、ほかより来給ひて、「いかなる人Continue reading… 宇治拾遺物語(巻十二 二)138提婆菩薩、龍樹菩薩の許に参る事

宇治拾遺物語(巻十三 十四)174優婆崛多の弟子の事

 今は昔、天竺に、仏の御弟子優婆崛多といふ聖おはしき。如来滅後百年ばかりありて、その聖に弟子ありき。いかなる心ばへをか見給ひたりけん、「女人に近づくことなかれ。女人に近づけば、生死にめぐること車輪のごとし」と、つねにいさContinue reading… 宇治拾遺物語(巻十三 十四)174優婆崛多の弟子の事

宇治拾遺物語(巻十四 一)175海雲比丘の弟子童の事

 今は昔、海雲比丘、道を行き給ふに、十余歳ばかりなる童子、道にあひぬ。比丘、童に問ひていふ、「何の料の童ぞ」と宣ふ。童答へていふ、「ただ道まかる者にて候ふ」と言ふ。比丘いふ、「汝は法華経はよみたりや」ととへば、童いふ、「Continue reading… 宇治拾遺物語(巻十四 一)175海雲比丘の弟子童の事