宇治拾遺物語(巻九 四)109くうすけが仏供養の事

 くうすけと言ひて、兵だつる法師ありき。親しかりし僧のもとにぞありし。その法師の「仏を造り、供養し奉らばや」と言ひわたりしかば、うち聞く人、仏師に物とらせて、つくり奉らんずるにこそと思ひて仏師を家に呼びたれば、「三尺の仏Continue reading… 宇治拾遺物語(巻九 四)109くうすけが仏供養の事

宇治拾遺物語(巻九 八)113博打の子、聟入の事

 昔、博打の子の年若きが、目鼻一所にとり寄せたるやうにて、世の人にも似ぬありけり。ふたりの親、これいかにして世にあらせんずると思ひてありけるところに、長者の家にかしづく女のありけるに、顔よからん聟とらんと、母の求めけるをContinue reading… 宇治拾遺物語(巻九 八)113博打の子、聟入の事

宇治拾遺物語(巻十一 八)132則光盗人を斬る事

 今は昔、駿河前司橘季通が父に、陸奥前司則光といふ人ありけり。兵の家にはあらねども、人に所置かれ、力などいみじう強かりける。世のおぼえなどありけり。  わかくて衞府の蔵人にぞありけるとき、宿直所より女のもとへ行くとて、太Continue reading… 宇治拾遺物語(巻十一 八)132則光盗人を斬る事

宇治拾遺物語(巻十一 九)133空入水したる僧の事

 これも今は昔、「桂川に身投げんずる聖」とて、まづ祇蛇林寺にして、百日懺法行ひければ、近き遠きものども、道もさりあへず、拝みにゆきちがふ女房車などひまなし。  見れば、三十余ばかりなる僧の、細やかなる目をも、人に見合はせContinue reading… 宇治拾遺物語(巻十一 九)133空入水したる僧の事

宇治拾遺物語(巻十三 一)161上緒の主金を得る事

 今は昔、兵衛佐なる人ありけり。冠の上緒の長かりければ、世の人、「上緒の主」となん、つけたりける。西の八條と京極との畠の中に、あやしの小家一つあり。その前を行くほどに、夕立のしければ、この家に、馬よりおりて入りぬ。みればContinue reading… 宇治拾遺物語(巻十三 一)161上緒の主金を得る事