百一047)やへむぐら しげれるやどの さびしきに ひとこそみえね あきはきにけり

八重葎 茂れる宿の   さびしきに     人こそ見えね 秋は来にけり 恵慶法師(えぎゃうほふし) 男性(行幸参加記録あり=986) 『拾遺集』秋・一四〇 This residence in the old days hContinue reading… 百一047)やへむぐら しげれるやどの さびしきに ひとこそみえね あきはきにけり

百一049)みかきもり ゑじのたくひの よるはもえ ひるはきえつつ ものをこそおもへ

御垣守衛士のたく火の   夜は燃え     昼は消えつつ物をこそ思へ 大中臣能宣(おほなかとみのよしのぶ) aka.大中臣能宣朝臣(おほなかとみのよしのぶあそん) 男性(921-991) 『詞花集』恋上・二二五 ImpeContinue reading… 百一049)みかきもり ゑじのたくひの よるはもえ ひるはきえつつ ものをこそおもへ

百一051)かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ さしもしらじな もゆるおもひを

かくとだに えやはいぶきの   さしも草     さしも知らじな 燃ゆる思ひを 藤原実方(ふぢはらのさねかた) aka.藤原実方朝臣(ふぢはらのさねかたあそん) 男性(?-999) 『後拾遺集』恋一・六一二 Of couContinue reading… 百一051)かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ さしもしらじな もゆるおもひを

百一053)なげきつつ ひとりぬるよの あくるまは いかにひさしき ものとかはしる

嘆きつつひとり 寝る夜の   あくる間は     いかに久しき ものとかは知る 藤原道綱母(ふぢはらのみちつなのはは) aka.右大将道綱母(うだいしゃうみちつなのはは) 女性(c.936-995) 『拾遺集』恋四・九一Continue reading… 百一053)なげきつつ ひとりぬるよの あくるまは いかにひさしき ものとかはしる

百一055)たきのおとは たえてひさしく なりぬれど なこそながれて なほきこえけれ

滝の音は 絶えて久しく   なりぬれど     名こそ流れて なほ聞こえけれ 藤原公任(ふぢはらのきんたふ) aka.大納言公任(だいなごんきんたふ) 男性(966-1041) 『拾遺集』雑上・一〇三五 Long gonContinue reading… 百一055)たきのおとは たえてひさしく なりぬれど なこそながれて なほきこえけれ

百一058)ありまやま ゐなのささはら かぜふけば いでそよひとを わすれやはする

有馬山 猪名の笹原   風吹けば     いでそよ人を 忘れやはする 大弐三位(だいにのさんみ) aka.弁乳母(べんのめのと) aka.藤三位(とうのさんみ) aka.藤原堅子(ふぢはらのかたいこ/けんし) 女性(c.Continue reading… 百一058)ありまやま ゐなのささはら かぜふけば いでそよひとを わすれやはする

百一065)うらみわび ほさぬそでだに あるものを こひにくちなむ なこそをしけれ

恨みわび ほさぬ袖だに   あるものを     恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ 相模(さがみ) 女性(c.998-c.1061) 『後拾遺集』恋四・八一五 My sleeves are sodden in tears crContinue reading… 百一065)うらみわび ほさぬそでだに あるものを こひにくちなむ なこそをしけれ

百一067)はるのよの ゆめばかりなる たまくらに  かひなくたたむ なこそをしけれ

春の夜の 夢ばかりなる   手枕に     かひなく立たむ 名こそ惜しけれ 周防内侍(すはうのないし) 女性(c.1037-c.1109) 『千載集』雑上・九六四 Your arm as my pillow?&#8230Continue reading… 百一067)はるのよの ゆめばかりなる たまくらに  かひなくたたむ なこそをしけれ

百一071)ゆふされば かどたのいなば おとづれて あしのまろやに あきかぜぞふく

夕されば 門田の稲葉   おとづれて     芦のまろやに 秋風ぞ吹く 源経信(みなもとのつねのぶ) aka.大納言経信(だいなごんつねのぶ) 男性(1016-1097) 『金葉集』秋・一七三 The sun fadinContinue reading… 百一071)ゆふされば かどたのいなば おとづれて あしのまろやに あきかぜぞふく

百一072)おとにきく たかしのはまの あだなみは かけじやそでの ぬれもこそすれ

音に聞く 高師の浜の   あだ波は     かけじや袖の 濡れもこそすれ 一宮紀伊(いちのみやのきい) aka.祐子内親王家紀伊(ゆうしないしんわうけのきい) 女性(歌合せ参加記録あり 1056-1113) 『金葉集』恋Continue reading… 百一072)おとにきく たかしのはまの あだなみは かけじやそでの ぬれもこそすれ

百一077)せをはやみ いはにせかるる たきがはの われてもすゑに あはむとぞおもふ

瀬を早み 岩にせかるる   滝川の     われても末に あはむとぞ思ふ 崇徳天皇(すとくてんわう) aka.崇徳院(すとくゐん) 男性(1119-1164) 『詞花集』恋上・二二九 Current down so stContinue reading… 百一077)せをはやみ いはにせかるる たきがはの われてもすゑに あはむとぞおもふ

百一078)あはぢしま かよふちどりの なくこゑに いくよねざめぬ すまのせきもり

淡路島 通ふ千鳥の   鳴く声に     幾夜寝覚めぬ 須磨の関守 源兼昌(みなもとのかねまさ) 男性(生存記録あり=c.1128) 『金葉集』冬・二七〇 Birds cry and fly offshore for tContinue reading… 百一078)あはぢしま かよふちどりの なくこゑに いくよねざめぬ すまのせきもり

百一080)ながからむ こころもしらず くろかみの みだれてけさは ものをこそおもへ

長からむ 心も知らず   黒髪の     乱れて今朝は 物をこそ思へ 待賢門院堀河(たいけんもんゐんのほりかは) 女性(歌合せ参加記録あり 1143) 『千載集』恋三・八〇三 Long may you love me aContinue reading… 百一080)ながからむ こころもしらず くろかみの みだれてけさは ものをこそおもへ

百一081)ほととぎす なきつるかたを ながむれば ただありあけの つきぞのこれる

ほととぎす鳴きつる方を   ながむれば     ただ有り明けの月ぞ残れる 藤原実定(ふぢはらのさねさだ) aka.後徳大寺左大臣(ごとくだいじのさだいじん) 男性(1139-1192) 『千載集』夏・一六一 CuckooContinue reading… 百一081)ほととぎす なきつるかたを ながむれば ただありあけの つきぞのこれる

百一083)よのなかよ みちこそなけれ おもひいる やまのおくにも しかぞなくなる

世の中よ 道こそなけれ   思ひ入る     山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる 藤原俊成(ふぢはらのとしなり/しゅんぜい) aka.皇太后宮大夫俊成(こうたいごうぐうのだいぶしゅんぜい) 男性(1114-1204) 『千載集』雑Continue reading… 百一083)よのなかよ みちこそなけれ おもひいる やまのおくにも しかぞなくなる

百一084)ながらへば またこのごろや しのばれむ うしとみしよぞ いまはこひしき

ながらへば またこのごろや   しのばれむ     憂しと見し世ぞ 今は恋しき 藤原清輔(ふぢはらのきよすけ) aka.藤原清輔朝臣(ふぢはらのきよすけあそん) 男性(1104-1177) 『新古今集』雑下・一八四三 SContinue reading… 百一084)ながらへば またこのごろや しのばれむ うしとみしよぞ いまはこひしき

百一086)なげけとて つきやはものを おもはする かこちがほなる わがなみだかな

なげけとて月やは物を   思はする     かこち顔なる我が涙かな 西行法師(さいぎゃうほふし) 男性(1118-1190) 『千載集』恋五・九二九 Is the moon to blame for my moody fContinue reading… 百一086)なげけとて つきやはものを おもはする かこちがほなる わがなみだかな

百一088)なにはえの あしのかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや こひわたるべき

難波江の 蘆のかりねの   一夜ゆゑ     みをつくしてや 恋ひわたるべき 皇嘉門院別当(くゎうかもんゐんのべったう) 女性(歌合せ参加記録あり 1175) 『千載集』恋三・八〇七 In the shallows ofContinue reading… 百一088)なにはえの あしのかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや こひわたるべき

百一089)たまのをよ たえなばたえね ながらへば しのぶることの よわりもぞする

玉の緒よ 絶えなば絶えね   ながらへば     忍ぶることの 弱りもぞする 式子内親王(しょくし/しきしないしんわう) 女性(1149-1201) 『新古今集』恋一・一〇三四 Frail string of life Continue reading… 百一089)たまのをよ たえなばたえね ながらへば しのぶることの よわりもぞする

百一090)みせばやな をじまのあまの そでだにも ぬれにぞぬれし いろはかはらず

見せばやな 雄島の海人の   袖だにも     濡れにぞ濡れし 色はかはらず 殷富門院大輔(いんぶもんゐんのたいふ) 女性(c.1130-c.1200) 『千載集』恋四・八八六 I wish you could see Continue reading… 百一090)みせばやな をじまのあまの そでだにも ぬれにぞぬれし いろはかはらず

百一091)きりぎりす なくやしもよの さむしろに ころもかたしき ひとりかもねむ

きりぎりす 鳴くや霜夜の   さむしろに     衣片敷き ひとりかも寝む 藤原良経(ふぢはらのよしつね) aka.前太政大臣後京極摂政(さきのだいじょうだいじんごきゃうごくせっしょう) 男性(1167-1206) 『新Continue reading… 百一091)きりぎりす なくやしもよの さむしろに ころもかたしき ひとりかもねむ

百一092)わがそでは しほひにみえぬ おきのいしの ひとこそしらね かわくまもなし

わが袖は 潮干に見えぬ   沖の石の     人こそ知らね 乾く間もなし 二条院讃岐(にでうゐんのさぬき) 女性(c.1141-c.1217) 『千載集』恋二・七六〇 A stone under the sea inviContinue reading… 百一092)わがそでは しほひにみえぬ おきのいしの ひとこそしらね かわくまもなし

百一098)かぜそよぐ ならのをがはの ゆふぐれは みそぎぞなつの しるしなりける

風そよぐ ならの小川の   夕暮れは     みそぎぞ夏の しるしなりける 藤原家隆(ふぢはらのいへたか) aka.従二位家隆(じゅにいいへたか) 男性(1158-1237) 『新勅撰集』夏・一九二 Leaves of Continue reading… 百一098)かぜそよぐ ならのをがはの ゆふぐれは みそぎぞなつの しるしなりける