土佐日記12/21

 男もすなる日記といふものを、女もしてみむとて、するなり。それの年の十二月の廿日あまり一日の日の、戌の時に門出す。そのよし、いささかにものに書きつく。
 ある人、県の四年五年果てて、例のことどもみなしをへて、解由などとりて、住む館よりいでて、舟に乗るべきところへわたる。かれこれ、知る知らぬ、送りす。年ごろよくくらべつる人人なむ、別れがたく思ひて、日しきりに、とかくしつつののしるうちに、夜ふけぬ。
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