土佐日記02/11

 十一日。雨いささかにふりてやみぬ。かくてさし上るに、東のかたに山の横ほれるを見て、人に問へば、「八幡の宮」といふ。これを聞きてよろこびて、人人拝みたてまつる。山崎の橋見ゆ。うれしきこと限りなし。ここに、相応寺のほとりに、しばし舟をとどめて、とかくさだむることあり。この寺の岸ほとりに、柳おほくあり。ある人、この柳の影の、川の底に映れるを見てよめる歌、
  さざれ波よする文をば青柳の影の糸して織るかとぞ見る  
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